こんにちは。「だいち」です。

今住んでいる地域の図書館も再開し、まだ館内で閲覧は出来ないのですが、本を借りることはできるようになりました。

図書館で借りた文庫本を今読んでいます。
藤沢周平さんの「三屋清左衛門残日録」という時代小説です。
僕はあまり時代小説に興味がなかったので、藤沢周平さんの作品を読むのも初めてです。

この本を知ったのは、ある経済サイトに江戸時代のリタイア後についてのコラムがあり、そこで紹介されていたからです。

江戸時代の話なので、藩での役職など、わからない用語も出てくるのですがネットで調べながら読んでいます。
ざっくり言うと、アーリーリタイアした武士が主人公の話です。

あくまで小説なので創作ですが、江戸時代の藩では結構出世した武士がアーリーリタイアする気持ちになった経緯や、夢見るリタイア生活、リタイア後の現実、現代のサラリーマンにも通ずる部分が多く、読んでいて楽しいです。

主人公の三屋清左衛門はリタイアの3年前に妻を病で亡くして、藩での勤めにも疲れを感じはじめ、既に妻と子のある息子に家督を譲って、自分は隠居することを藩主に願いでることから物語は始まります。

リタイア前には、川べりの花でも見ながら城内をのんびり散歩したり、釣りをしたりと、リタイア後の生活を楽しみにしていましたが、いざリタイアして見ると、世間から隔絶されたような淋しさ、生活の変化に戸惑い、塞ぎがちな様子に息子や嫁も心配します。

やがてリタイア後の奇妙な気持ちの原因である空白感を埋めるには、何か新しいことを始める必要があると考えた主人公は、若いころ途中で中断した学問や剣の修行をやろうと思い立ち、また嫁には釣りを勧められ、塞いだ気持ちを脱します。

小説なので、その後は藩から様々な厄介事の相談が主人公の下に持ち込まれ、その解決に奔走するという話です。

時代劇や落語の「ご隠居さん」は老人のイメージがありますが、主人公の三屋清左衛門が隠居したのは52歳です。

現代と江戸時代では平均寿命や制度が違うとは言え、江戸時代でも武士や生活に余裕ある商人などは、40代半ばから50代で隠居する人も結構いたと、先ほどのコラムで紹介されていました。

もし主人公が数え年の52歳で隠居したのであれば、今でいう50歳でアーリーリタイアしたことになります。
僕は50歳でアーリーリタイアしたので、同じ歳でリタイアしたことになります。

江戸時代にも仕事に疲れ、生き方に疑問を持ち、アーリーリタイアに憧れ、リタイア後の現実に戸惑う人がいたと思うと、小説とは言え、現代の自分との共通点に興味をひかれながら読んでいます。